森に住むタコ
1988年にリール・ザパトは「森のタコ」を救うための皮肉なキャンペーンを始めた。
ワシントン州のオリンピック国立公園をさまよう生物と聞いて、最初に何を思い浮かべるだろうか。もしかするとビッグフットかもしれない。
太平洋の木のタコを思い浮かべる人はいるだろうか。
22年前、科学的にオクトパス・パクサーボリスと名付けられていて、絶滅の危機に瀕しているこの頭足類の認知度を上げるためにあるオンラインキャンペーンが開催始まった。
この疑わしいキャンペーンのウェブサイトは、このタコは最初は水中で暮らし、そのあとに木の葉や枝の間で暮らすと主張した。
このサイトはこの珍しい生物の目撃情報のセクションも設けていた。
意外なことではないが、この話は全くの嘘だった。にもかかわらず、このウェブサイトの情報があたかも真実であるかのように書かれていたため、多くの人がこのタコの存在を信じていた。
今日でさえ、タコが本当に存在していると信じている人たちがいる。
この「森のタコ」の物語は、ネット上でデマ情報を流すのがどれだけ簡単なのかを表している。
たとえそれが政治的な話でも同様である。
近年の出来事を考慮すると、この教訓はもしかすると昔の人より現代人の方が大切なのかもしれない。